お尻の痛みにご用心(前編) <第65号>
- yshibata63
- 2025年12月6日
- 読了時間: 3分

”尻もちをつく”、”尻込みする”、”尻拭いする”、”お尻探偵”・・・
腰の下で太ももの上に大きく後ろに飛び出したお尻。
立ち座り、歩く時に注目される部位であることは皆様周知の通りです。
このお尻、本来は痛みを感じにくい部位だけに痛みを感じるようになると要注意です。
お尻を形作る土台は骨盤で、左右の腸骨・座骨・恥骨と腰骨に続く真ん中にある仙骨と尾骨からできています。
男性の骨盤は幅が狭く背が高いのに対して、女性の骨盤は背が低く横に広がった形をしており、男女で違いを生じています。左右のお尻の盛り上がりに関係する筋肉と脂肪を乗せるのは腸骨と座骨です。
腸骨は上に向かって半円形に突き出している、いわゆるベルトがかかる部分とその下の前方向に向かって大きくお皿のように窪んだ部分とから成り、その部分にお尻を形作る主体となる筋肉がはまり込み貼り付いています。
座骨は腸骨の下に続き、やや大きな塊のようにどっしりしている骨で、その後ろ下方向に突出した先端が、座った時に当たって意識されます。主に太ももの後ろと内側に向かう筋肉の始まりの部位になっています。
そして全体に皮下脂肪が蓄積し、大きく膨隆してお尻の大きさが形作られているのです。お尻の内部、前方には、坐骨神経が通る他、直腸、子宮、卵巣などの骨盤内臓があり、これらの臓器を外力から守ることにも役立っています。
お尻の筋肉のうち、主役を成すのは大殿筋と呼ばれる筋肉で、起立して踵(かかと)を付けて爪先を開いた状態(股関節の外転)でお尻に力を入れた時に大きく硬く盛り上がります。その他表面からは見えませんが、大殿筋と同じように股関節を外転する筋肉が内部にいくつもあります。中殿筋はお尻のやや外側にあって、股を45度まで横に開く働きをします。座骨からは太ももの後ろ側を作るハムストリングという名称で知られている三つの筋肉の始まりになっていて、この筋群は歩く時には股関節を後ろに伸ばし、膝関節を曲げる働きをします。
このようにお尻は、歩いたり走ったりする時に常に働いています。筋肉の動きはもちろん、上半身の重みを支えてバランスを取り、ふらつかないように力強く働いてくれています。さらに座る際には上半身の体重がずっしりとかかったまま、長時間にわたり動かさないままでいることが多く、これに耐えるための分厚い脂肪はクッションの役割となっているのです。
一方”尻もちを突く”という表現があるように、お尻には突然の強い外力が加わることもあります。
(次号に続く)
次号(第66号)は12月10日頃に発行予定です。



