脈をとる習慣をつけよう(前編) <第63号>
- yshibata63
- 2025年11月10日
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今、猛暑から30℃近くも急降下した気温に体内の多くの機能が応えようと変化して、元気な体を保とうとしています。
中でも心臓はその影響を最も大きく受けながらも気づかれないうちに精一杯の対応で平常心でいられるようにしてくれています。
ずばり、心臓が動いていることで命が続くのです。これがエンストを起こして止まれば即座に命は失われます。
心臓の動きは心臓そのものの動きとそれに伴う音、つまり拍動に加え、全身各所の血管で脈として触れて観察することができます。一般的には、多くは手首のすぐ上の親指側の橈骨(とうこつ)動脈に人差指・中指・薬指を当てて脈の動きを触知して数えます。
古くから東洋医学では、”脈診”と言って脈の速さ、強さ、流れる血液の充実度など脈の状態を細かく分析して応用し、治療に臨む流儀があります。乳幼児や脈の弱い人、血管の位置がわかりにくい人などは触知に難を要する場合もありますが、器具を使わずに自分で確かめ、知ることのできる大変手っ取り早い検査と言えます。
しかしながら多くの人は“脈をみる”ということを普段あまりしていないように感じます。
コラム第20号-気持ちに翻弄される心(しん)の臓(ぞう)-(2024年3月20日発行)で記しましたが、脈拍は成人では毎分72回(12回 / 10秒)前後、乳幼児では毎分120回(20回 / 10秒)前後の数を数えることができます。
高齢者では僅かに早くなる傾向にあります。
10秒あたりと書いてあるのは、効率よく短時間で確認するためで、“15秒あたり”でも“20秒あたり”でもよいのですが、最終的には1分間当たりの数に換算してください。
脈は同じペース、同じ強さで打つのが正常な状態です。
しかし時々刻々、この打ち方は変化します。
脈はもちろん心臓の動きの状態を映したものです。
脈拍数が増えるのは、覚醒時、活動時、食事摂取後、気温の変動、精神的緊張や興奮時などで、脈拍数を減らすのは睡眠時、極度な恐怖や驚嘆を感じた時、などです。
人の心臓は、体内から切り離して取り出しても、心臓を作る心筋自体に自動能という仕組みがあり、一定の期間、収縮し続けることができます。その回数は1分間に平均100回程度です。
体内にあってはここに自律神経が作用して速さが調節されます。
成人の安静時では、交感神経の働きで20拍増やされ、副交感神経の働きでは50拍減らされておおよそ70拍の速さで拍動しています。
つまり心臓の動きは、脈拍を増やす交感神経とこれを減らす副交感神経の調和、不調和によって常に動きが変動しているのです。
※次号(第64号)は11月20日(木)頃に発行予定です。



